ベンジャミン・バトン 数奇な人生


 ベンジャミン・バトン 数奇な人生
 (原題:The Curious Case of Benjamin Button)
 製作:2008年
 監督:デヴィッド・フィンチャー
 出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ティルダ・スウィントン、ジェイソン・フレミング

**ストーリー**
1918年、ニューオーリンズ。黒人女性クイニーは、置き去りにされた赤ん坊を拾う。ベンジャミンと名づけられたその男の子は、すぐにクイニーが営む施設の老人たちの中に溶け込んだ。なぜなら彼は、80歳で生まれてきたからだ…。“母親”クイニーの惜しみない愛情に包まれて、ベンジャミンは成長していった。 車椅子から立ち上がって歩き出し、しわが減り、髪が増え……そう、ベンジャミンは日に日に若返っていったのだ。
1930年、感謝祭。その日、ベンジャミンは将来自分の人生を変えることになる少女と出会う。 施設の入居者のフラー夫人を訪ねてきた孫娘、6歳のデイジーだ。ふたりはすぐに心を通わせ、ベンジャミンは自分の秘密を打ち明けるが、デイジーはそのことを既に魂で感じていた。


**感想**(ネタバレあり)
★★★☆☆
2時間47分の上映時間。試写会会場の東京厚生年金会館で観るのはキツかった。肩と首がガチガチ。
絶賛されてるけど・・私の正直な感想は、「謎が多いのか、言いたいことを詰め込みすぎ」
いろいろと映画のことを考えた結果、人は「時間を戻せたら」って思うけど、例え時間を戻しても人は同じ人生を歩む・・って言いたいのかな~と思った。けど、私たちが思う「時間が戻せたら」ってこの映画でのやり方とは明らかに違うと思う。そこが謎。
ストーリーは本当に面白い。だけど、ベンジャミンとデイジーの関係にこだわらないほうが面白かったかも。この映画の基になったフィッツジェラルドの原作を読んだけど、こっちのほうがよかった。原作に忠実に映画化してたらもっと面白かったと思う。
ベンジャミンとデイジーに何も共感できなかった。二人にも特別な感情があるとはスクリーンから感じられなかったし。後半はイチャついてばっか(笑)ベンジャミンが家を出ても、娘に手紙書いてるってことはまだ一緒にいてもちゃんと父親の役目できたじゃんって思う。しかもなぜインドにいるの?!笑 結局娘に会いに来てるし。「デイジーに面倒みてもらうのは申し訳ない」とか言いつつ、結局面倒みてもらってるし。ベンジャミンの人生について描いてるなら、ティーンから子供に変化するところをもっと重点と置いたほうがよかったのに。そうすれば、外見は子供だけど、中身は老人っていうのがもっとはっきり伝わったと思う。
ベンジャミンはまだしも、私はデイジーが好きになれなかったなー。あとどうしても気になったのが、一番最初に幼いデイジーが登場したとき、明らかに少女の声(演じたのはエル・ファニング)ではなく、おばさんの声なの(笑)恐らくデイジー役のケイト・ブランシェットが吹き替えしてるんだけど、その意味は??物凄く違和感があった。
ハチドリが意味することもわからない。最初の時計の話のくだりは必要か?特に何もないのに、話が現代に戻るからその度に話のペースが切れて、いまいち入りこめなかった。
あ、でもベンジャミンの育ての母親が私の中でよかった!!母の愛を知った。
ん~やっぱり恋愛に重点を置くのではなく、ベンジャミンの人生をもっと知りたかった。デイジーと離れて子供に変わっていく心情とか。

オープニングでワーナーとパラマウントのロゴがボタンになってるのが面白かった。