縞模様のパジャマの少年


 縞模様のパジャマの少年
 (原題:The Boy in the Striped Pyjamas)
 製作:2008年
 監督:マーク・ハーマン
 出演:エイサ・バターフィールド、ジャック・スキャンロン、アンバー・ビーティー、デヴィッド・シューリス

**ストーリー**
第二次大戦下のドイツ、ベルリン。8歳の少年ブルーノは、ナチス将校である父の仕事の関係で、住み慣れた都会を離れ、殺風景な片田舎に建つ大きな屋敷に移り住む。友だちもおらず、すっかり退屈した彼は、禁じられていた林を抜けて有刺鉄線のフェンスに囲まれた“農場”に辿り着く。そしてフェンスの向こう側に縞模様の“パジャマ”を着た同い年の少年シュムエルを見つけたブルーノ。以来2人はフェンスを挟んで会話するのが日課となり、次第に奇妙な友情を育んでいくが…。


**感想**(ネタバレあり)
★★★★☆
1時間30分という、比較的短い映画だが、その中に沢山のことが詰まっている。
ナチス側の家族の視点から描いた作品。実情を知って混乱するブルーノのお母さんが印象的だった。この人のように、ユダヤ人たちが最後はどうなっていたか知らなかった人も多いのだろう。ブルーノのお祖母さんも印象的。最後まで息子の仕事に反対していたのがかっこよかった。
若い将軍や、教師に洗脳されていく、ブルーノの姉のグレーテルの変貌が怖かった。当時は子供たちが洗脳されていたんだろうな。
ブルーノは本当に純粋なんだけど、これくらいもわからないの?っていう場面がチラホラ・・でも子供だとやっぱりわからないのかな・・キャンプの人たちはボロボロの服を着ているのに、将軍たちが流してたビデオのせいか、キャンプでは楽しい暮らしを送っていると思っていたり、シュムエルに遊ぼうとしつこく迫ったり。
シュムエルがブルーノの家に働きに来たときのブルーノの態度が腹立たしかった。でもそうするしかなかったのかな・・。

ユダヤ人の扱われ方が本当にひどくて、実際にこのように苦しんだんだと思うと、切なくて涙が出た。
そしてなんと言っても衝撃のラスト。ラストが近づくにつれ、嫌な予感がしたんだけど、信じたくなかった。
今まで観た映画の中で衝撃度1番かも。

いろんな方に観てほしい映画。たまにはずっしり重たい映画もいいね。