オー!マイ・ゴースト
歯科医のバートラム・ピンカスは、他人にはなるべく関わらずに生きて行きたいと思っている、極度の人間嫌い。簡単な内科検診中にまさかの麻酔ミスで7分間の心肺停止状態に陥った彼は、自分にしか見えない人たちが見えることに気づく。彼らは現世に未練を残したまま世を去った死人たちだった。親族や愛する相手に伝えたいことが残っているせいで成仏できない幽霊たちはみなピンカスに頼って未練を解消しようとする。生きている人間も嫌いなのに、死人まで面倒を見切れない、とピンカスは嘆くが、不慮の事故で死んだ浮気男のフランクに、「残した妻が悪徳弁護士と再婚しようとしている。妻の再婚を邪魔してくれればそっとしておいてやる」と持ちかけられ・・・
**感想**(ネタバレあり)
★★★☆☆
最後に観たティア・レオーニの映画が天使のくれた時間だったから、「凄い老けたなぁ」というのが第一印象。変わらず綺麗だったけど。
ピンカスのシニカルで一言多い性格がブラックで面白かったwあと、病院でのシーンで医者と弁護士っぽい人とのやり取りが笑えた!日焼けのくだりが面白い。
この映画で一番印象に残っているのが、幽霊が成仏できないのは、やり残したことがあるからではなく、残された者たちが死んだ人たちを放せずいるからだということ。ピンカスが救う幽霊たちも、一見幽霊たちがやり残したことのようなんだけど、視点を変えると、全部残された者の救済なんだよね。凄く印象的だった。誰かを失うこと(亡くなったり、別れたり、距離的に遠くなったり)が悲しいのは、相手がどうこうじゃなくて、その相手を失った自分が可哀相で悲しいからだと普段から思っているんだけど、その考えと一緒だなと思った。