ウソから始まる恋と仕事の成功術


 ウソから始まる恋と仕事の成功術
 (原題:The Invention of Lying)
 製作:2009年
 監督:リッキー・ジャーヴェイス、マシュー・ロビンソン
 出演:リッキー・ジャーヴェイス、ジェニファー・ガーナー、ロブ・ロウ、ジョナ・ヒル

**ストーリー**
この世にウソというものが全く存在せず、誰もがホントのことしか言えない世界。何をやっても上手くいかないマークは、デート相手のアンナから「あなたはタイプじゃない」と言われ傷つく。仕事に行けばクビを言い渡され、家賃も払えない。崖っぷちに立たされた彼だったが、ひょんなことからウソをつく能力に目覚めてしまう。しかもウソの存在を知らない他の人たちは、彼の言う言葉を疑うことなく信じてしまうのだ。死にかかった母に希望を与えるために死後の世界を語れば、もっと話を聞きたいとTV局や新聞社までが押し寄せる始末。果たして彼はウソによって人生を取り戻し、アンナの愛を勝ち取ることができるのか ― !?


**感想**(ネタバレあり)
★★★☆☆
リッキー・ジャーヴェイスって、皮肉屋なイメージがあって、役柄のせいかなと思ってたけど、最近ゴールデン・グローブ賞での司会で非難をあびていたり、今回の初監督作品も凄くブラックで、「あ、本当に皮肉屋なんだ」って思ったw
ウソが全く存在しない世界で一人だけウソをつけるようになった男、というストーリーラインが凄く面白かった。マークがウソをついても、皆がそれを真実として受け取ってしまう。だからそれまでは暗闇で絶望的とされていた死後について、マークが別のことを語ると皆がそれに飛びついた。その死後の世界の説明とか、死後の運命をわける生き方とかがまさにキリストの教えと一緒で笑えた。実際に知っている人がいなかったり、恐れられているものに対して、何か理由付けをしてくれるものにどれだけ人が飛びつくかをよく表していたと思う。
全体的にはよかったんだけど、ちょっと粗が目立った。
例えば映画の冒頭で、世界観を出すために皆本音を言い合っているんだけど、でもそれって、ウソをつかないっていうよりかは思ったことをすぐ口に言っているだけであって、全然違うよね??って気になってモヤモヤした。何か聞かれたことに対して本音を言うならまだしも、自ら「私今日のデート期待してないんだよね」って言っても、それは言わなきゃいいだけの話じゃん!ってツッコミたくなった。
あと映画の終盤で久しぶりにマークを訪れたアンナが、いかにも気まずそうに「最近忙しくて・・」って言うんだけど、それ絶対ウソだろっ!!ウソついてるじゃん!!ってここもツッコミたくなった。