トゥモロー・ワールド

 トゥモロー・ワールド
 (原題:Children of Men)
 製作:2006年
 監督: アルフォンソ・キュアロン  
 出演: クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン、キウェテル・イジョフォー


**ストーリー**
西暦2027年、人類はすでに18年間も子供が誕生していなかった。原因は分からず、人類滅亡の時が刻一刻と迫っていた。希望を失った世界には暴力と無秩序が拡まっていた。こうした中、英国政府は国境を封鎖し不法入国者の徹底した取締りで辛うじて治安を維持していた。そんなある日、エネルギー省の官僚セオは、彼の元妻ジュリアン率いる反政府組織“FISH”に拉致される。ジュリアンの目的は、ある移民の少女を“ヒューマン・プロジェクト”という組織に引き渡すために必要な“通行証”を手に入れることだった。最初は拒否したものの、結局はジュリアンに協力するセオだったが…。



**感想**(ネタバレあり)
★★★★☆
ポスターやストーリーを見て、ハリウッド系な映画かと思ったらかなり重かったです。ずっと緊張感が流れてて、銃撃戦などがリアルで私にとっては怖かったです。でも怖いくせにところどころにくすっと笑っちゃうようなシーンがあって、とても不思議な映画でした。また、未来を描いた映画は大抵ハイテクな車が出てきますが、この映画にはいたって普通の車が出てきてなんか新鮮でした。冒頭の爆破シーンは想像もしてなかったので一人でビクッとなってしまいました。
『口が臭い』のやり取り、ジャスパーが自殺したのではないかと思わせるシーンは唯一ホッと気を抜けるシーンでよかったです。あと印象に残ったのがジャスパーが説明してたchance(運)とfaith(信念)の関係でした。当たり前のことかもしれないけど、そっか~と思わず感心。最後のほうの銃撃戦はカメラがワンカットで追うシーンで、レンズに血が飛び散ってもそのままで凄くリアルでした。重い映画は苦手なのですが、これはいろいろ感じました。ただ、最後をあそこで終わらせずもうちょっと描いてほしかった!!そもそも、ヒューマンプロジェクトって本当に信用できる団体なのでしょうか?これから子供はどうなるの??謎が増えるばかりです・・主人公はなぜあんなに動物に好かれてたのでしょうか??何か関連性があるのかと思いきや、何もなかったので『あれ?』って感じでした。
ジュリアン・ムーアはどうしても『フォーガットン』のときとかぶってしまいました(笑)