(500)日のサマー
グリーティングカードの会社に勤める建築家志望のライター、トム。彼はある日、アシスタントとして入社してきたサマーに一目惚れしてしまう。それが彼にとって運命的に出会った彼女との1日目だった。そして4日目には、エレベーターの中で好きな音楽の話をしたことをきっかけに、2人は会話を交わすようになっていく。28日目、トムはサマーに彼氏がいないことを知る。しかし、“恋人なんて欲しくない。誰かの所有物になるなんて理解できない”と語る彼女は、愛というものを信じていなかった。それでも、これを機に友達としてつきあい始める2人。34日目、デートのさなか、“真剣につきあう気はない”と伝えるサマーに対しトムは“気軽な関係で構わない”と答え、2人の距離感が縮まっていく。そんなトムとサマーの淡くも良好な関係は、ずっと続いていくかに思われたが…。
**感想**(ネタバレあり)
★★★★★
印象に残るポイントが沢山あって凄く面白かった。観終わった直後よりも、あとから「あー素敵だった☆」って思える。
ラブストーリーなようでラブストーリーでない。だけど甘酸っぱい気分になる。そして運命を信じたくなる。冒頭のナレーションで「これはラブストーリーではありません」と言っているのが印象的だった。
あと脚本家からのメッセージで"The following is a work of fiction. Any resemblance to persons living or dead is purely coincidental. Especially you Jenny Beckman. Bitch."と表示されたのが笑えた。実際は映画の中の75%が実際に経験したことらしい・・。
タイトルで500が括弧に入っているのは、サマーとの500日を時間軸が前後してブツ切りな感じで見せてくれるから。だからその都度、(1)とか、(129)、(28)、(440)のように日が表示されます。時間軸が前後する映画で私が観たものではエターナル・サンシャインとか、21グラムがあります。
時間軸が前後するから、1回観るよりも2回観たほうがいろいろな発見があってさらに面白そう。
サマーの全く同じ映像に対して、関係がいいときと悪いときとでトムの言葉の表現が全く違ったのが面白かった。人の主観って面白いな~。あとトムの振り回されてる感じも、時間軸が前後しているからこそはっきりとわかって面白かった。
あ、あと「期待」と「現実」と画面が二分されて描かれていたり、ミュージカルになったり、スケッチ画になったり、とにかく演出が面白かった。
最後、サマーとトムの恋愛観が逆転しているのがよかった。そしてトムが出会った女性の名前にもハッとしたww
あとゾーイ・デシャネルがやっぱり可愛い!!!テラビシアにかける橋のときの可愛さを思い出した。