Dear John
ドイツ駐在の特殊部隊兵士ジョンはアメリカ帰郷中に、女子学生サバナと出会う。2人はすぐに恋に落ちるが、ジョンの仕事のために離ればなれに。文通しながら遠距離恋愛を続け、ジョンの除隊後に結婚を約束する2人だったが、9・11の同時多発テロ事件が発生し……。
**感想**(ネタバレあり)
★★★☆☆
原作の著者は私が大好きなニコラス・スパークス。彼の本で、『メッセージ・イン・ア・ボトル』、『ウォーク・トゥ・リメンバー』、『きみに読む物語』、『ラスト・ソング』が映画化されています。
このDear Johnの原作を読んだとき、ジョンと父親の関係に号泣し、ラストの切なさにさらに泣いて胸が締め付けられる想いだったんだけど、それが映画の中ではいまいち捉え切れていないのが、本当に残念。
原作でもそうなんだけど、サバンナがちょっと自己中心的なのがあまり好きじゃなかった。原作では、「まぁ、大学生にもなると生活がいろいろ変わるしね・・」っていう言い訳もできるんだけど、映画ではその部分が全部カットされてるから、サバンナの自己中さがさらに引き立ってる。
映画が始まって1時間くらいで原作での展開を思い出したりして多少は泣けるんだけど、2人がいきなり恋に落ちて、サバンナがいきなり別れるって手紙で書いてって、もう展開が速すぎてあまり登場人物に入り込めない。映画の長さが2時間もないから、そこをもう少し長くして、もっと2人が出会った頃の微妙な距離感とか、ジョンと父親の関係を見たかった。
あとラストの展開が原作と違ってびっくり!!!しかも観ている人にその後の2人の関係の判断を任せるから中途半端。凄いモヤモヤ感が残る。観客に判断を任せる展開がいい場合と悪い場合があると思うけど、この作品の場合はダメだね。ただでさえ内容が薄くて切なくなるのに、さらに切なくなるというか・・
匿名の寄付があったってサバンナがいうんだけど、どう考えてもジョンだってすぐわかるだろって原作を読んだときから思ってるんだけど、映画の中でも言っててちょっとイラッとした。まぁ本当はわかってるのかもしれないけど・・
DVDには別バージョンのエンディングが収録されているようだが、それは原作のエンディングを使ってるらしい。そっちのほうが泣ける気がする。
ジョンの父親を演じたリチャード・ジェンキンスが本当によかった。それだけにもっと親子の微妙で繊細な関係を描いてほしかったなー。
Saturday, June 05, 2010
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Labels:
11.日本未公開・未発売,
ドラマ,
ラブロマンス
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